6/10 第12回定例研究会を行いました!(コロナウイルス感染予防のためzoomを使ってやりました。)
6/10 第12回例研究会を行いました!(コロナウイルス感染予防のためzoomを使ってやりました。)
当日の構成はこちら
○多文化共生クイズ(ブラジル)
○多文化共生×犯罪
○ディスカッション
○まとめ
今回は多文化共生×犯罪の続きを学んでいきました!
まず、前回の多文化共生×犯罪のおさらいをしましょう!
①全国的に犯罪は減ってきている
②とはいえ、毎日2500件の犯罪が日本のどこかでおきているなど、油断はできない
③愛知県も犯罪が多い。中でも侵入窃盗が多い
④対策の一つとして、各家庭での防犯(防犯カメラやセンサーライトなどなど)
⑤しかし完全には防げない
⑥地域のつながりを強めることで防犯効果があるのでは?!
⑦そのためにご近所さんとの多文化共生が必要では?!
ざっくりこんな感じです😁
定例研に際して、実は犯罪について詳しい学校の教授にお話を伺ったところ、上の考えに近い理論が既に存在していました!
我ながらアッパレと思いました(笑)
それはおいといて、上のような考えを「割れ窓理論」といいます!!
「割れ窓がどう犯罪と関係するの?🤔」
「割れ窓理論?何それおいしいの?🤪」
……説明します。
割れ窓理論は、アメリカの犯罪学者ジョージ・ケリングさんが考案した考えです。
皆さんも想像してほしいのですが、まちを歩いていて家の窓が割れているのを見つけたらどう思いますか??
「このまちは窓が割れていても誰も気にしない、管理が行き届いていないまちだな…?😏」
「このまち、他の人も犯罪犯したんだな?じゃあ自分も犯罪犯しちゃおっかな?😏」
「なんか雰囲気良くないから犯罪犯しやすそうだぜ😏」
犯罪を犯すような人はこういう発想になり、どんどん犯罪が繁殖していくというわけであります!😨
ガーーーーン!!!
でも、逆を言えば割れ窓をきちんと直すなど環境をきれいに整えていけば犯罪を防げる!ということも言えます。
他にも、ごみを拾う、お花を植える、落書きを消す、地域のつながりを強めるなど様々なアプローチで犯罪を起こしにくい環境を作ることで防犯対策ができるんだ!というのです!
要するに
割れ窓理論というのは
割れた窓があると犯罪につながるので割れ窓は直そう!
同じように、
まちの環境が悪いと犯罪につながるので環境を整えよう!
防犯には環境を整えることが効果的だ!!!
という考え方です🤗
で、この割れ窓理論に基づいて防犯対策をした例がいくつかあります。
その一つが、1980年代のニューヨークで実施されていました。
当時のニューヨークはすごく荒れていました。ギャングやマフィアによる麻薬の取引が横行していたり、年間2000件の殺人事件が起こっていたりと、とにかくすごく荒れていました😎
ちなみに、昨年の日本においての殺人件数は約900件なので、ニューヨークだけで日本の2倍以上の殺人があったということですね。
怖い😱
そこでこの犯罪をどうにかしようと立ち上がったのがジュリアーニ市長でした!!彼は割れ窓理論に基づいて犯罪を減らそうと頑張ってくださいました✨
具体的には、警察を約5000人も増員させることで風俗店や未成年の喫煙や落書きなどの軽犯罪を徹底的に取り締まっていきました。
軽犯罪を取り締まることで環境を整え、犯罪を減らそうとしたんですね☺️
気になる結果はと言うと、元々年間約2000件起きていた殺人事件が、5年でなんと約600件にまで減りました!!🥳🥳🥳
約70%も減ったんですよ!!すごいですね!😚
のち、ジュリアーニ市長はギネスブックに「最も多く犯罪率を削減させた市長」つてノミネートされています👏
いやあ割れ窓理論って本当に防犯にいいんですね~☺️
た
だ
し
!
このジュリアーニ市長の施策は必ずしも良い面ばかりではありませんでした😱
どういうことかと言いますと、軽犯罪を徹底的に取り締まるんだ!!と敏感になりすぎて人権侵害が結構あったみたいなんですね💦
一番ひどいのは、指名手配犯だと勘違いして無実の男を銃殺してしまった事件が起こってしまいました。。。
どれだけ防犯に有効だとしても無実の人が殺されるなんて、絶対にあってはいけないことです!!
ということで、ジュリアーニ市長の警察増員アプローチによる割れ窓理論の実践は確かに防犯に効果的ではありましたが、人権侵害のおそれがある以上ここ愛知でも実践することはあまりオススメできません…🥺
他に方法はないか…!やっぱり僕が言ったみたいに地域のつながりを強めることで防犯対策するのがいいんじゃないか…!
と探していたところ、実はここ日本において実践されていたそうなんです!
まさに灯台もと暗しですね😋
実はあの小泉純一郎さんが割れ窓理論により犯罪を減らそうと取り組んでいました😳
当時の日本では毎年犯罪件数がマックス更新され続けており、増え続ける犯罪を何とか減らさなければならない!という風潮になっていました。
そこで、小泉政権が対策として2003年に「犯罪に強い社会の実現のための行動計画」を出しました。2ページに次のような記述があります。
「かつて、我が国では、季節の祭礼や町内会の集まりなどの共同活動も活発で、現在よりも地域住民の間の意志疎通は濃密であった。そして、近隣で見知らぬ人物を見かければ声を掛け、大人が子供たちにして良いことと悪いことの区別を教えるということが自然に行われ、犯罪や少年非行を抑止する社会環境として機能していた。都市化や核家族化により希薄化した地域の連帯や家族の絆を取り戻し、こうした抑止力を再生することが必要である。」
まさに地域のつながりを強めることで防犯しよう!という考えを言っていますね😁
この行動計画を基に、全国各地で防犯まちづくり条例が作られていきました!
いけいけー!!🔥
結論から申しますと、この小泉政権の行動計画によって犯罪は減少していき、10年で半分、15年で1/3にまで減りました!!!
すごい!!!🎉🎉🎉
具体的な活動を紹介します。
日本全国でいろんな活動が展開されているんですけれども、今回は僕がいいな!と思ったものを少しだけピックアップしました。
ひとつは、京都府庁落書きバスターズです!名前がかっこいいですね✨
これは平成20年度から商店街やPTAなどの地域の方やボランティア団体の皆さんと一緒にまちの落書き消しや張り紙撤去を行うというものです。
この活動のいいところは、落書き消しによって環境をきれいにしつつ、地域のつながりも強められるので二重で防犯に効果的なんですよ。
魅力的~☺️
もうひとつ紹介しますと、足立区ビューティフルウィンドウズ運動です。
こちらは駅前の掃除や花植え、放置自転車の撤去や防犯上の課題探しなどを地域の方たちと一緒にやるというものです。
こちらも環境を整えつつ地域のつながりを強めることができるので一石二鳥の活動です!
すごーい!!🥳
他にもたくさんの活動があるのですが、小泉政権の行動計画を発端とするこれらの活動のおかげで日本の犯罪は減ってきているといえます。すばらしい👏
ただ、こちらも良い面ばかりではなく解決しなければならない課題もあります………🥺
課題① 都会や大学付近は人の出入りが激しく、つながりを作れてもまた1から作らなければならない。継続的なつながりが難しい。
課題② 忙しくて地域と関われない人や人との関わりを好まない人もいる。
課題③ 話しかけると不審者扱いされることもある。(例:早く帰りやーと言っただけで防犯メールに流された)
このように地域のつながりを強めることによる防犯は一筋縄ではいかないことも予想されます。
それも踏まえて、ディスカッションをしました。
①きれいなまちづくりのためにできることは何だと思いますか?
②地域のコミュニティを活性化させるためにできることは何だと思いますか?
皆で頭を悩ませながらもたくさんのいい意見が出ました!みんなすごい!!🎊
「まちの雰囲気をよくするためにポストに造花をつける!」
「地域の人も参加できる形で、挨拶しながらごみ拾いをする!」
「そのまち独自の合言葉を作って挨拶に使う!」
「直接人と関わるのが嫌なら、音でつながりを作れたらいいんじゃないか?田舎で夕方になったら赤トンボが流れるみたいに!」
「地域でラジオ体操をやって、その後皆でごみ拾いをして、終わったらジュースとかごほうびをあげる!それだときれいにしつつつながりを強められるしごほうびももらえるのでみんな来たいと思う!」
良い意見がたくさん出ました😚いやあ、若者の発想は新鮮で無限の可能性を秘めていますね✨すばらしい!👏
そんなこんなで定例研は終わっていきました!
今回もためになる内容が多かったですね!でも、自分のためになった!で終わりにするのではなく、ここから社会を本当によくしていこうと立ち上がり、具体的に貢献するのが私たちメイカープであります!🔥
これから定例研で学んだ内容を基に専門の教授などからお話を伺ったり会議を重ねたりしながら、実際に社会問題を解決するためにプロジェクト活動として実践していく予定です!
乞うご期待!!🤗
ということで、第12回定例研究会の報告を終わっていきます。続きは3週間後です。楽しみにしていてくださいね😁
来週は、「多文化共生×少子高齢化」です!こちらも楽しみにしていてくださいね!!
ではまた!!
ありがとうございました🤗